オペナース16年目の私が思う、“手術室で長く働く人”の共通点

手術室看護師

オペナース16年目の私が思う、“手術室で長く働く人”の共通点

「手術室では働けない」「手術室に異動になったらどうしよう」
そんな言葉を、他部署の看護師さんから何度も聞いてきました。

確かに、手術室は清潔・無菌の環境、緊張感のある空気、医師との濃密な連携…。病棟業務とは異なる事が多く、今までの経験が生かせないのではないかなど、不安を感じる人は多いようです。
好き嫌いや向き不向きが分かれやすい職場です。

でも、気づけば私もこの世界で17年。
続けられているのはなぜなのか。
そして、長く働く人にはどんな共通点があるのか——
今日はそんな話を、現役オペ看の視点で綴ってみたいと思います。

1. なぜ私が17年間、手術室で働き続けてこられたのか

一番大きいのは、「サポートが好き」という性格。
目の前の医師の動きを先読みして、スムーズに手術が進んでいくあの快感は、何年経ってもやりがいを感じます。

他にも、

清潔で整った環境が合っていたこと

几帳面な性格であり細かいルールが苦ではないこと

最先端の治療法に立ち会う高揚感や達成感

…こういったものが、私の活力になっていたように思います。

2. “長く続くオペ看”に共通する意外な特徴

長年働いていて気づくのが、意外と「コミュ障気味」な人が多いということ(笑)
でも、これは悪い意味じゃなくて、「長時間集中して物事に取り組む事が得意」ということ。

息抜きのおしゃべりも出来ない状況で、手術に集中して数時間立ち続ける事が可能なんです。

その他にも、こんな特徴をよく見かけます:

細かいことが気になる(=注意深い)

整理整頓が得意

環境の変化よりも安定を好む

空気が読める(医師の独り言などから予測を立てて臨機応変な対応が必要)

“とにかく黙々とやる”タイプ

「病棟だと気疲れする」という人ほど、手術室で長く活躍していたりします。

3. 辞めていった人に共通していたこと

一方で、「もっと患者さんと関わりたい」という理由で辞める人も多いです。
また、医師との連携がストレスになるタイプの人も、続けるのは難しかった印象です。

オペ室はある意味、対“医師”の職場。
だからこそ、その関係性にストレスを感じるかどうかは、大きな分かれ道かもしれません。

それだけ聞くと「看護」から離れているんじゃないか?という風に聞こえてしまうかも知れませんが、私はいつも

医師がベストパフォーマンスをできるベストアシストをする事が私のプロとしての仕事。医師のベストパフォーマンスは患者の最良の術後に繋がると思い、私なりの手術室看護を実践してきたつもりです。

看護の形は様々。

看護師の数だけ、信念を持った看護があるのです。

手術室を離れてしまった仲間たちも、各々の環境できっと良い看護を行っていると思います。

4. ストレスとの付き合い方

私は自然が好きなので、時間を見つけてキャンプに行くことが何よりのリフレッシュ。
若い頃は、同僚との飲み会での“グチ大会”が最高のストレス発散でした(笑)

長く働くためには、「職場の外に“戻れる自分”があるかどうか」が大切なのかもしれません。

神経を使う職場だからこそ、ONとOFFの切り替えが大切だなと思います。

5. 忘れられない“憧れの同僚”の姿

私の周りには、ずっとオペ看を続けているすごい人がいます。
新卒からずっと手術室で、なんでもできて、完璧。でも、欲も出さず、不満も言わず、ただひたすら与えられた環境でベストな仕事をする人。

「どうしてそこまで淡々と頑張れるんだろう…」
そんな風に尊敬しながら、今でも背中を追っています。

同じ人間にはなれないけど、少しでも良いところを盗めるように勉強の仕方や考え方を真似したり参考にしたりしています。

身近に尊敬できる人がいることはとても刺激になっています

まとめ

手術室で長く働くには、ある程度の「適性」も確かにあると思います。
でも、「どんな場所で自分が活きるのか」に気づければ、オペ看という選択は、案外“居心地がいい”場所だったりもするんです。

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