訪問看護・移植コーディネーター・ケアマネ。長期間を支える看護師になりたい私が悩んだ答え。

手術室看護師

上司の病気をきっかけに、私は「命が助かったその先の暮らし」を意識するようになりました。
それは、今までの私の看護観にない、新しい視点でした。

「生活を支えるって、どういうことだろう?」

看護師としてできることは何か。
支えたいと思ったときに、自分がどんな立場なら、その人に寄り添えるのか。
私は、**“訪問看護”と“ケアマネジャー”**という2つの道が浮かびました。

でも、手術室看護師も好きだし今のお給料も手放したく無い。介護分野への転職は私にとって大きすぎる決断で、なかなか踏み切れずにいました。手術室看護師を継続しながら、長期間患者をサポートできる仕事はないのか・・・そう考えた時に移植コーディネーターが浮かびました。自分の働く病院でその枠はあるのかも親しい上司に相談してみたりはしたものの、症例数も少なく現実的では無いように感じました。もし、症例数も多く専属的に働くことが出来るのであればその道に進んでいたかもしれません。しかし、現場の忙しさと職場の状況を加味すると難しいだろうなと思い断念しました。

手術室看護師は、長期間に渡り一人の患者さんを担当する事はほとんどありません。

私は「医療の力を活かしながら長期間の生活を支える人」になりたいと考えていました。

訪問看護は、看護師としての知識やスキルをそのまま生かしながら、在宅の現場で直接ケアができる。
患者さんの“今”に寄り添い、変化にすぐ気づける仕事。
それは魅力的で、やりがいも感じられると思いました。

でも——

どこかで、「その先」を見据えたいという想いが、自分の中に芽生えていました。

リハビリのタイミング、住環境、家族の介護力、医療と福祉の連携……
患者さん本人だけでなく、“暮らし全体”を設計して支える役割に、私はどんどん惹かれていきました。

私は元々、誰かを巻き込んで仕事をするのが上手とよく褒められていました。あまり自覚は無く、むしろそれって良いことなの?と、思っていましたが当時の師長にはとても褒められ、「真似したくてもなかなか出来ないし、それはあなたが作り上げた人間性と信頼関係の成せる業なの。あなたの強みであると思いなさい。」とありがたい言葉を頂きました。

一人の生活者・患者さんを中心に、たくさんの職種や専門職と連携しより良い環境を作り上げてくのってなんだか素敵じゃない?

褒めてもらった強みを生かして、多職種連携。私は、その橋渡しをする人になりたいなと思うようになりました。

訪問看護は患者さんへの実際のケアを通して“今を支える”仕事。
ケアマネは実際のケアと一緒に“これからを支えるをサポートする”仕事。
そう感じたとき、私の心は、少しずつケアマネへと傾いていったのです。

でも実は、「ケアマネって何をする人?」というところから、私の学びは始まりました。
次回は、ケアマネの仕事を調べて驚いたこと、そして本格的に学び始めた日のことを綴ってみたいと思います。

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