オペ室新人時代の私が、泣きながら覚えたこと

手術室看護師

手術室で働き始めたばかりの頃。
「この世界、無理かもしれない」と、何度思ったか分かりません。
冷たい先輩、分からない勉強法、孤独感――。でも、そんな中でも一歩ずつ、自分なりのやり方を見つけてきました。
この記事では、オペナース新人時代のリアルな悩みと、それをどう乗り越えてきたかをお話します。

1. 1年目、最初にぶつかった壁

初めて担当するようになった診療科は整形外科

その当時、それはそれは怖い医師が整形外科にいらっしゃいました

その先生の難しい肘の手術を整形強化中の私が担当する事に。

めちゃくちゃ怒鳴られながら涙をこらえて必死に対応

でも新人の私では力量不足でした。担当させた先輩看護師も上司に指導されたようでした。

事前に勉強しても太刀打ちできなかった“経験値”の壁

「悔しさ」と「怖さ」、でも「辞めたい」とは思わなかった

しばらくはトラウマになりましたけどね(笑)

2. 一番辛かったのは、人間関係だった

先輩の冷たい態度に心が折れそうに

これは本当に看護師あるある。なぜか鬼のように厳しい。

きっとこれは命に関わる仕事をする看護師だからこそだと思うけど、「失敗は許されない。出来て当然。」の世界。だからこそ、後輩への指導も厳しくなっていくんだと思う。

でもね、その「看護師としての指導」がもちろん根底にあるんだけど、指導する先輩も人間だからやっぱり感情も入っちゃうんですよね。あとで聞いた話では、その先輩の目には私が凄く軽い人間に映っていたようで(笑)。なおさら冷たい態度をとってしまっていたとの事でした。

でも、ある日別の先輩がその空気を察して声をかけてくれた

「凄く冷たい態度とられてる様に感じたけど大丈夫?」

ストレート過ぎないか?と、思う方もいるかもしれないけど、私は遠回しに聞かれるより百倍良かったです。私の感じ方は間違って無かったんだ。って思いました。新人だし、中途入社だったし、誰にも相談できなくて、この職場ではこんな冷たくされるのが普通なのかと思い始めてたんです。自分の中で解決するしかないなって。そのころ、入社二週間で5キロ位体重落ちてました・・・結構限界なタイミングで助けていただいたと思います。その日初めて職場で弱音を吐きました。親身になって聞いてくれ、厳しかった先輩に何か伝わったのか、その日以降は非人道的な態度はあまりされることなかったです。

その経験が、今の自分の“後輩への接し方”に繋がっています

後輩の様子を見て何か違和感に気づいたら声をかけるようにしています

それはその日助けてもらった先輩から学んだ事。

何か声を発するきっかけを与えるだけで、楽になれる事があるかもしれない。

そう思いながら、心配性なおばさんと思われても良いから声をかける様心がけています

3. 勉強のやり方が分からなかったあの頃

誰に何を聞けばいいか分からず混乱の日々

もう本当に私は勉強の仕方が下手で・・・

「何を勉強しておくべきなのか」が、わかって無かったんですね

担当診療科が増えていくにつれ、色んな先輩に事前指導をして貰うようになりました。気づいちゃいますよね。指導の上手な人と下手な人。

教え方の上手な先輩を見つけて詳細を聞くように

指導上手な人って、その人にどんな勉強が必要かも見えちゃうんでしょうね。その人のアドバイスを参考に勉強していくようになってから、自分の学習スタイルが定まってきたように思います。

自分に合った勉強法を模索して、やっとたどり着いたスタイル
 →「解剖生理+術式の事前学習+イメトレ+アウトプット」

勉強法身に着けるまで数年かかったと思います。本当不器用なんです私。

4. “できた”を実感した瞬間が、すべてを変えた

医師との連携がうまくいった手術が転機に

これはオペ看みんな経験あるはず!

凄くうまくいった!っていう達成感と充実感がある手術ありますよね。

いつもちゃんと手術は終わるんだけど、医師とのテンポが合うとか、もう全ての流れが嚙み合ったって時。

「ちゃんと勉強しててよかった」と思えた最初の体験

その小さな成功体験が、自信に変わっていきました

5. 今、新人さんに伝えたいこと

今は吸収のチャンス。分からないのが普通。

何もかも分からなくて当然。

私たち先輩は、「分かるでしょ!」とは思ってません(もしそんな先輩いたらスルーしましょ)

分からないなりにたくさん勉強して、何が分からないかに気付けるようになるプロセスを作ってあげたいと思っています。

分からない事を放置しない。分かったフリをしない。

この二つが新人の時は一番大切

新人の頃は「分からないので教えてください」がむしろ喜ばれる。一緒に働く先輩からしたら、吸収しようとしている。頑張っている。そんな嬉しい気持ちになります。

「辛い1年を乗り越えた先に、必ず気持ちいい達成感が待っている」

今しかないこの時期、自分を信じて頑張ってほしい

【まとめ】

オペ室の新人時代は、誰にとっても大きな試練。
でも、あの時の悩みや努力は、今の私をつくってくれた大切な経験でした。
これからオペ室に入る方、今まさに悩んでいる新人さんへ、少しでも参考になりますように。

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